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シゴトバCAMPUS VOL.4

シゴトバCAMPUS VOL.4の写真

シゴトバTALK  VOL4.

 「激論!!サバイバルな

      ワークスタイルを

                 考える。」

今回は雑誌やテレビでも話題の人、安藤美冬さんにお越しいただきました。来場者の方々も「情熱大陸」などで見ていた安藤さんと、公私仲の良い天野譲滋さんが対談相手とあって普段の安藤さんを垣間見れた素敵な2時間でした。では、その一部をご紹介いたします。

ANDO MIFUYU / 株式会社 スプリー代表取締役

 

安藤 美冬

2004年 集英社入社

2011年 株式会社スプリーを設立

2013年 多摩大学経営情報学部非常勤講師(2014年より専任講師)

 

&MIFUYU

http://andomifuyu.com

 

ー「ボーダーレスにいろいろとやっていった方が、チャンスは増える」

「21世紀の私たち」

 

天野:今日は美冬さんが出してくれるキーワードを基に、いろいろと話を聞いていこうと思います。まず最初に、「21世紀の私たち」って、これはどういうキーワード?

 

安藤:1番最初なので、概論的なことから話そうと思ってたんですけど、今日のテーマはサバイバルなワークスタイルを考えるってことですよね。

 

天野:そう、どうやったら生き残れるのかっていうね。

 

安藤:こうしたワークスタイルのテーマって今本当に流行っていて、今発売中のAERAにも働き方の特集が載ってたりだとか、テレビでもNHKの日本のジレンマという討論番組で、「新しい働き方」というテーマで今年の元旦にスペシャル放送されたりだとか、ワークスタイルがすごい「キテルな」っていうのがあるんです。

 

天野:でも昔から仕事ってあったし、働き方っていうのも昔からあったでしょ。劇的に働き方がここ何年かで変わったっていうのはあるの?

 

安藤:実はそういった働き方革命みたいな動きっていうのはここ数十年ずっとあったんです。しかも不思議なことに10年ごとにいろんな働き方に変わっていまして。例えば1970年代は脱サラブームがあって、1980年代には転職ブームがきて、
1990年代にはフリーターブームがきました。ですけど、これは私の予測なんですけど、当時フリーターに憧れていた若者たちが、30代後半くらいにさしかかってきて、夢だなんだと言ってられないような状況になる。それが2000年代初頭にきて、フリーターブームが萎んでいったと思うんです。
そして次に何がきたかというと、起業家ブームです。それこそ時代の長者がホリエモンとか三木谷社長とか、そういったブームが2004年頃からきて、今はパラレルキャリアとかノマドブームとかがきてるといった感じですね。

 

天野:っ?!パラレルキャリアって?

 

安藤:パラレルキャリアって、2つ以上の組織に同時に所属していく働き方っていうことです。でもこのパラレルキャリアの概念自体は、ドラッカーが10数年前に提唱した言葉で、結構古いものなんです。

 

天野:へぇ〜、ドラッカーはパラレルキャリアについてどういう風に言ってるの?

 

安藤:これからの人類というのは、企業の年齢よりも人間の年齢の方が長くなる。
つまり、企業って日本だと特に100年企業とかありましたけど、今って下手すると20年とか10年とか、もっというと5年とか、つまり一生涯の中で1つの組織の中で勤め上げること自体が珍しくなってきて、転職を余儀なくされたりリストラされたりということが起きてくるっていうことをドラッカーは予測していたんです。なので、会社に入っても1つの仕事で一生食べていけるかっていうとそうじゃない。つまりサバイバルな時代の中では、例えば会社員でも自分の本業の仕事をやりながら、週末の時間とかを使って、何かボランティア活動に勤しんだりすべきだっていうことを言ってるんです。

 

天野:それは仕事じゃなくてもいいてことだよね?

 

安藤:もちろん。無報酬でもいいです。これプロボノっていいますけど、無報酬でもいいですし、逆に報酬をもらって、副業してもいいし。何か2つ以上の組織に同時に所属し、働くことがリスクヘッジになるんだっていうのが、パラレルキャリアの概念です。

 

天野:リスクヘッジね。1つの方がダメでも、もう1つの方があるっていう。

 

安藤:そうです。それが2010年代から急に盛り上がってきている考え方ですね。

 

天野:それってノマドも含めてなんだけど、海外でまずそういったムーブメントが起こってるの?そもそもノマドってどこからきてるの?

 

安藤:ノマドという概念、つまり、遊牧民になぞらえて、移動型の生活だったり身軽に生きたりっていう思想的なものは1900年代初頭からあって、でもそれがワークススタイルに転じていったのはここ最近のことですね。

 

天野:昔は昼までカフェにいたらプータローって言われていたけど、いつのまにかノマドって言うようになってるじゃん。

 

安藤:そうですね。ただ、ノマドというのは、単にカフェやこういったシェアオフィスで働くっていうのじゃなくて、もっと思想的なものなんだよっていうのは、実は多くの人がちゃんと本とかにも書いているんです。

 

ただ、ノマドを一般化して伝えるっていうのはとても難しいので、そういったカフェで働いているみたいなイメージを持ってもらって、ノマドというものを知ってもらう入口にしているんだと思います。私もそうですけど。

 

でも、本質的なのは、サバイバルの時代を生き抜いていくためには、身軽さが大事で、縛られない生き方が大事。時代の変化に合わせて自分が変わっていくことですね。そういったノマド的なあり方というのは、1つのサバイバル術にあたるんじゃないかな、と。

 

天野:僕はノマドっていうと実はアンチなとこがあって、なぜかというと、やっぱり僕みたいに結婚してて子供がいると、完全にノマドじゃなくなる訳。

 

すごく縛りがあって、例えば独身だと東京だったり大阪だったり海外だったりで仕事ができるけど、僕の場合はライフスタイルまではノマドまではいかないっていうか。やっぱり制限されていくのね。女性の人なんか特に、結婚して子供が生まれてってなると…

 

安藤:!!でもそこは1つ反論ポイントで、私は、女性として今のノマドワークスタイルを追求しているっていうのがあるんです。

 

天野:でも美冬さんも、結婚もしたいし子供も生みたいと思ってるでしょ?

 

安藤:もちろんです。そもそもノマドって、本人の資質とか、優秀な人がノマドになれるかどうかってこれは全く的外れな議論だと思うんですけど、1つだけ言えるのは、女性としてノマド的な働き方ができるビジネスは、範囲が決まっていると思います。えば建築家なんてのはノマドができない。

 

現地でその場に縛られる仕事をしている人、店舗を持ったり在庫を抱えたり、その場にいることが求められる職業は無理で、じゃあ何があるかと言ったら、作家やコンサルタントなどの知的生産ビジネスですよね。企画とかアイデアをやる人は、今はもういろいろとクラウド化されているので、どこにいても仕事ができる。これは女性にとってはすごくメリットだと私は思っています。

 

特に女性は子供を連れながらでも、知的生産的なノマドスタイルであれば、時間や場所にも縛られないので、どこにいてもある程度の仕事ができる。だから自分が会社をやめる前に、次に長く働けるのはなんだろうと考えたら、時間と場所に縛られず、しかも在庫を抱えない、知的生産だなって。

 

天野:・・・と思って集英社をやめたの?

 

安藤:そうです。そこまでは考えていました。ただ具体的に何をやるまでは決めてなかったですけど(笑)

 

 

「サバイブできる人 できない人」

 

天野:これどう思う?

 

安藤:できるだけ競争がない世界を見つけ出せる人っていうのが1番サバイブできると思ってます。は競争がなんで起きるかって言うと、その市場で競争が溢れていて、イバルがたくさんいたり、その市場が成熟し切っていたり。もほんとはもっとニッチで、ビジネス的にいうとブルーオーシャンって言いますけど、イバルのいない市場があるはずなんです。

 

天野:つまり良く言われる“ブルーオーシャン”を見つけ出した人が、サバイブできると。

 

安藤:そうです。できるだけ競争しない世界を見つけ出せる人ですね。じゃあ、できるだけライバルの少ないブルーオーシャンを作っていくにはどうしたらいいんだろうってことで、私自身も実践してるし、最近良い言葉を聞いたのが、100万人の1位の目指し方っていうものです。

 

これはどういうものかと言うと、100万人の1位って、99万9999人と戦うことじゃなくて、100人中の1位っていうのを3つ掛け合わせることでもなれるんだよっていう。要はNo.1ではなくて、only1を目指せっていうことです。

 

天野:でも100人中の1位も難しくない?

 

安藤:いやでも、まずは本業の部分で、天野さんだったらデザインに詳しいとか、
私だったらソーシャルメディアにすごく詳しいとか、人脈で人とどれくらい繋がっているかとか、もしかすると人によってはその人のキャラクターそのものかもしれないし、なんでもいいんです。

 

例えばドラクエに例えると、主人公の勇者がいて、冒険の途中でいろんな人に仲間になってもらって、経験値やレベルをあげながら、強い武器や防具を作って戦っていく訳なんですけど、どうやったらより効率的に経験値をつめるのかというところで、これは普段のビジネスとかでも言える話だと思うんですけど、自分よりも経験値を積んだ、レベルの高い人に仲間になってもらうことだなって。

 

その道のプロの人と肩を並べていくためには、さっき言ったような100万人中の1位を作ることなんですよね。超極めたモノではない、1流ではないかもしれない、
でも1.5流とか2流くらいのものを3つ掛け合わせて、圧倒的なonly1を作ったからこそ、いろんな分野のプロの人たちと仲間になることができて、ブルーオーシャンに進んでいけると思うんです。

 

いま日本全体を見ても多くのビジネスパーソンがいる中で、とにかくライバルが多い訳じゃないですか。そのライバルと戦わないために、まずは自分のonly領域というものを作って、それをちゃんとプレゼンテーションしていくことで、より経験値を高められるような強い人に仲間になってもらうという。それは本当に現代のサバイバル法じゃないかなと思いますけどね。

 

 

「シェアする」ということについて

 

天野:最近は、特に若い人たちの中でシェアしていくっていうことが流行っていて、
さっきちょっと美冬さんが言ってたみたいに、仕事もシェアしていく、みたいなね。
でもシェアってどう?昔は自分の仕事を全部自分で抱え込んでやっちゃうみたいな感じだったけど、今はシェアすることが正、みたいな感じになってる。どうだろうね?

 

安藤:やっぱりね、シェアマインドがないと生きづらくなってるんじゃないかなとは思います。

 

天野:例えば?

 

安藤:例えば、ソーシャルメディアって1つあると思っていて、私とかもよくやってますけど発信していく個人の人って、自分の考えていることとか、友達付き合いとかいろんなこと見えちゃうじゃないですか。

 

これまでに見えなかった、その人の素の部分とか人間性とか、どんな人と付き合ってるのかとか、どんなことを考えているのかとか、そういうのが可視化されちゃう。なので、全部自分でがっついちゃうとか、そういう人っていうのはあまり尊敬されないし、共感されないので、生きづらくなっているだろうなっていう。空気を読み合ってシェアしているっていうのはあると思いますよ(笑)

 

そういった意味で、シェアハウスとかっていうのは今のそういう人たちのマインドを発揮できる場所であると思います。そういうところで仲間が増えていくっていうのもあるし。あるいは、シェアっていうのをどこかに取り入れないと本当に生きるのが難しくなっている。経済的な理由もそうです。

 

天野:それこそ仕事とかもってことだよね。

 

安藤:現実的に、1人では家を借りられないって人もいるでしょうから、シェアっていうのもそんなにキラキラした側面だけではないと思う。

 

 

「これからのライフスタイル」

 

天野:どう?ぜひ教えてほしい(笑)。

 

安藤:ジャック・アタリの『21世紀の歴史』というのがすっごくおもしろい本で、未来を予測している本なんですけど、今から2100年までの未来が10年ごとのスパンでどうなっていくのかというのが細かく書いてあるんです。この本でも人類はノマド化するって連発してたりするんですが、そこで唱えられている1つのキーワードにボーダーレスというものがあるんです。

 

天野:ボーダーレスっていうのは、具体的にどういうボーダーレス?

 

安藤:1つは国をまたぐっていう意味。でもそれって、日本じゃ食べられないから海外に行くっていう、貧困の側面でも書かれていたりします。後は、私なんかまさに実践しているんですけど、領域がボーダーレスになる。専門性を限りなく排除して、超ゼネラリストみたいな。

 

天野:ちょっと余談だけど、いま美冬さんって何屋さんやってるんですかって聞かれたら何て答えてるの?

 

安藤:一言では言えないですよね。もちろん1つはメディア編集というか、メディアは専門のところなんで。でもそこを1つに決めてしまうのはこれからは違うと思っていて、実践者としてはあえてそこは決めないでいます。

 

で、話は戻りますけど、ソーシャルメディアっていうのは、1つのつぶやきが世界の裏側にまで届いていく、そういう意味でのボーダーレスっていうのは、これからのライフスタイルの1つのキーワードじゃないかなって思います。

 

天野:それによって、今生きてる僕らにどういうメリットがあると思う?それを活かし切れているかな?だって、ただ忙しくなっただけというか、いろんなメールは見るわSNSは見るわ、1日中何かに縛られちゃうみたいな部分もあると思うんだけど。

 

安藤:まあそこは選択の自由があるんで、1人独立国家を作って一切ソーシャルメディアをやらないってのももちろん自由なんだけど、そういう選択をしていく人はやっぱり生きづらくなるとは私は思う。私はこれをチャンス格差って呼んでるんですけど、ソーシャルメディアを使うと、マイナスな側面も確かにある。プライベートが晒されるとかね。安藤さん昨日ドトールで見ましたみたいな(笑)

 

 

そういうのが確かにめんどくさいっていうのはあるけど、でもメリットもやっぱりあって、多くの人に発信し繋がることで生まれるチャンスっていうのもある訳だから、ボーダーレスにいろいろとやっていった方が、チャンスは増えるっていうのは間違いないと思います。
<編集後記>
「働き方」が多様化する今日で、安藤さんのような新しい働き方をする人は一見羨ましく思われることが少なくないと思います。しかしながら、その働き方を貫くことは確固たる信念と、成りたい自分像があり、その手段として「仕事」があることが今回の対談を通して伝わってきました。彼女が天野氏と語るときに見せる眼差しが、会場の方々を惹き付けていました。

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